慢性腎臓病(CKD)患者に特有の健康課題に適合した 多職種連携による生活・食事指導等の実証研究

研究概要

全体計画

  1. 現状の課題把握と実態調査:実態調査等により多職種連携によるCKD療養指導の現状と課題を抽出する
  2. 多職種連携の有効性に関するエビデンス構築:CKDの多職種チーム医療の有効性を示す実証研究を行う
  3. ホームページによる成果の公表:得られた成果・提言を公表し、全国的な周知と普及を目指す
  4. マニュアルの作成と普及:多職種連携の視点による生活・食事指導等のマニュアルを作成する
  5. 課題の評価と課題解決への提言:課題解決へ向けた具体的な戦略案を策定し、成果目標を示す

予想される結果

本研究班の取り組みにより、次のような成果が期待される

  • CKD診療における多職種連携の実態調査により、我が国におけるチーム医療と多職種連携の現状と課題が初めて明らかになり、さまざまな好事例を共有できる。このことは、実証研究立案やマニュアル作成にもつながる。
  • 実証研究により、多職種連携の有効性に関するエビデンスが得られる。とくにどのような多職種連携のアプローチがどのアウトカム、あるいは何の原疾患(糖尿病性腎症、それ以外)に対して有効かがわかれば、チーム医療における指針や重点項目を示すことにもつながる。
  • これら多方面の取組みにより、CKDの多職種連携に関する課題解決に向けた具体的な方策や指針、達成目標を示すことができる。また、目指すべき多職種連携の在り方をマニュアルやホームページ等で普及・啓発することにより、多職種チームの水準やチーム力の向上につながり、最終的には治療目標の達成率の向上、さらにはCKD重症化予防とQOL改善に寄与し、医療費節減にも貢献できると期待される。
  • さらに、腎臓病療養指導士をはじめCKDの療養指導に取り組むメディカルスタッフのモチベーション向上、CKDチーム医療の診療加算にも役立つと期待される。