慢性腎臓病(CKD)患者に特有の健康課題に適合した 多職種連携による生活・食事指導等の実証研究

研究概要について

我が国の慢性腎臓病(CKD)患者数は約1300 万人と推定され、透析患者を含めいまだ増加しつつある。背景には糖尿病、高血圧などの生活習慣病の増加と高齢化がある。CKD の重症化予防の基盤は生活習慣の適正化にあるが、CKD 特有の課題を考慮した生活・食事・服薬指導が必要であるため、かかりつけ医と腎臓専門医の連携だけでは対応が難しく、看護師・保健師、管理栄養士、薬剤師等との多職種連携によるチーム医療が必須となる。最近、腎臓病療養指導士制度が発足し、CKD療養指導を支える人材育成が進みつつある。しかし、チーム医療の有効性や連携方法に関するエビデンスは乏しく、今後は診療実態を踏まえたうえで実証研究を行い、エビデンスに基づいた治療目標の実現を可能とする多職種連携の在り方を提案してゆく必要がある。

本研究の目的は、現状を把握した上で多職種連携によるCKD療養指導の有効性を実証研究によって示し、エビデンスに基づいた課題解決への提言を行うことである。最終的には、多職種連携の強化による治療目標の達成率向上、さらにCKD重症化予防とQOL改善を目指す。本研究は、日本腎臓学会、厚生労働省研究班(柏原・伊藤班)、日本腎臓病協会の腎臓病療養指導士委員会、および設立に関与したコメディカル3団体等とも連携し、CKD対策に係る職種横断的なオールジャパン体制を構築してゆく。

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2022/02/16
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